夏に涼しい家…。

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夏に涼しい家とは…。

ちょっと想像してみてください。 例えば気温26℃・湿度85%の部屋と、気温32℃・湿度65%の部屋はどちらが快適だと思いますか? 数字だけみると前者の方が良さそうですが、イメージで言うと、『ハワイ』のような常夏のリゾート地でしょうか。 あれだけ気温が高く、日差しが強いのにそこまで不快には感じないですよね。 それには湿度が関係しています。

人間は、気温が高く、湿度が高いと不快に感じます。 気温が高いと、体表面温度が上がり発汗します。 この時、汗は蒸発することで気化熱を奪い(←冷却すること)、体温を一定に保とうとします。 しかし、湿度が高いと汗の蒸発が遅くなり、汗が乾かず不快感が増大します。 

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また、皆さんは夏期のお天気ニュースなどで、『不快指数』という言葉を耳にすることがあると思います。 これは、ある計算をされて出てきた数値なのですが、その値が75以上で『やや暑い』、80以上で『暑くて汗が出る』という不快感に対する指標となります。 この数値は、温度が一定の場合、ほぼ湿度と比例して上がっていきます。

さて、この湿度(←ようは湿気)。 工法、仕上げ材によって多少は取り除くことができるようです。 例えば、壁体内に通気層を設けて、室内側の壁仕上げを通気性を持ったものにすることで、効果は得られるようです。 他にも、内装仕上げ材に調湿効果のある製品を使用することも良いことですね。 漆喰、珪藻土、板壁などなど…。 ただし、どの工法、材料にしても正しく施工されないと意味は持ちません。 ま、当然ですが。

これからの家を考えるにあたり、夏期の暑さ対策というのは考慮すべき重要事項のひとつです。 

 

ちなみに、ご参考にはならないかもしれませんが、PMV(←予想平均温冷感申告)というものがあり、その指標が『-0.5<PMV+0.5』が快適範囲として推奨されております(←ISO国際標準化機構基準)。 また、ASHRAE(←アシュレイと読む。アメリカ暖房・冷凍空調学会)でも、この指標とほぼ同じ範囲となっているそうです。 この辺はある程度空調(←エアコンなど)された屋内空間を基にした考え方だと思うので、日本の木造家屋にダイレクトに反映させられるかは別ですが…。 

イワモクでした。

では。

2010/04/28