木のある暮らし

こんにちは。うちの愛娘が、入学式に入学生代表で挨拶をすることになった、岩永です。

今回は【木のある暮らし】についてちょっとお話してみたいと思います。

皆さんは住宅において、【木のある暮らし】とはどういうことを想像できますか? たとえば木造住宅においては構造材だったり、内装材に使用されております。外部においても仕上げ材として使用する場合もあります。RC造やS造においても内装、外装に使用されていますね。

そこで【木のある暮らし】ということなんですが、私が思うに、「木をうまく生かした住まい」を実現できている空間の中で暮らすことではないかと考えます。 木を生かすということは、いわば木の持つ特性を活かし、そこに住む人にとって心地良い場所なんだと。強いて言えば、【木のある暮らし】が健康を守るまで言っても、過言ではないかもしれません。

 木は健康にいいということ。

たとえばある老人ホームでの調査によると、木材を多く使用している施設では、風邪をひいたり、怪我をしたり、眠れなくなったりする人の数が少ないという結果が出ているそうです。 他にも、カーペットなどから木の無垢フローリングに替えたところ、ダニの数が激減したそうです。

 木は身体にもやさしいということ。

木の床(無垢の無塗装品が良いと思う)で言えば、表面をハードなコーティングをしたカラーフローリングなどや、大理石の床よりも適度な摩擦感があるので滑りにくく、また、表面がやわらかいので衝撃吸収効果が得られるはずです。 さらには熱も伝わりにくいので、表面温度も高いでしょう。 また、木には調湿能力があり、内装の仕上材に使用すると適度な湿度を保ってくれます。  

 木は気分を落着かせたり、元気付けてくれる効果まであるということ。

木の香りについていうと、杉の香りには脳血流量を下げる効果もあるみたいです。木の香りが気分を落着かせるとよく言われますが、科学的にも裏づけされているみたいですね。 さらにマウスを使った実験で運動量を調べたところ、無臭の場合に比べて檜では1.78倍、トド松では2.71倍も運動量が増えたという結果もでているそうです。  

このように、木はいろんな特性を持ち合わせていて、私たちの暮らしに役立っているわけです。 ただし、間違った使い方をすると、あまりこのような効果は期待できません。たとえば、木の表面を油性塗料などで覆ってしまうとか、発砲ウレタン(油性)のような断熱材で覆ってしまうと、木を窒息させてしまうことがあります。また、塩化ビニルクロスで覆うのも同じですね。

私が材木屋だから言うわけではありませんが、木っていいですよね。その木を使った暮らしはもっといいではずです。 最近は、いろんな建築材料がありますが、木を使う住宅もかなり増えてきていると思います。

長く住む家です。皆さんには目先のことにとらわれず、長い目で将来を見据えた家づくりを目指して欲しいと思います。

2008/04/02