上棟前
こんばんは。 寒さが一段ときつかった長崎地方。 今晩は雪でも降りそうな気配を感じる、岩永です。
昨日は熊本の阿蘇山にて初雪が観測されたそうです。 ホント、めっちゃ寒いですもん・・・(震々) この調子だと今年の冬はめちゃくちゃ寒くなりそうですね。
さて、今日はD邸の建前前でした。 D邸は【HAG環境デザイン】様のお仕事で、当社は木建材の納品とプレカット加工をさせていただきました。
しかも、通称『大分方式』と呼ばれる乾燥材です。
この『大分方式』とは、簡単に言うと半分人工乾燥、
半分天然乾燥させた木材です。
なぜ、そんな手間の掛かりそうなことをするかというと、全て人工乾燥(←乾燥釜と呼ばれる機械の中で、強制的に乾燥させること。 この方式で乾燥させた木材をKD材と呼ぶ。)にすると木材の芯の部分が破壊されることがあるそうです。 確かに、自然にあるものを強制的に何かに変化させるということは、ある意味不自然な行為で、歪が発生してもおかしくないかもしれません。
この『大分方式』では、内部破壊が生じない程度の期間乾燥釜に入れ、芯の部分は自然に乾燥させる方式をとっているそうです。
本当は、全て自然に乾燥させるほうが理想なのでしょうが、お客様は待ってはくれません・・・。 昨今の瑕疵担保責任等々の検査基準により含水率が非常にシビアに検査されます。 JIOの検査基準では含水率15%以下とか言われております。 ということで、KD材ができたんだろうと思います。
自然乾燥(←または天然乾燥。AD材と呼ぶ。)させた木材で、含水率15%以下までにするためには何年干さなくてはならないのか・・・。
ただし、木材はこの含水率が低くなるにつれて、強度が増すということも言われております。 実際、昔の家はかなりの時間をかけて建てていたと思います。 時間をかけることで自然に乾燥し、強度が増す・・・。 これが本当の木造建築のあり方かなぁ・・・、と私は思っています。 さらに昔は、新築するごとに新しい木材を使うだけではなく、以前使われていた木材、そう【古材(kozai)】が頻繁に使われていたそうです。
【古材(kozai)】は天然乾燥そのものです・・・。
この梁材(杉)は、それこそ何年も自然に乾燥させた木材です。(残念ながら【古材(kozai)】ではありませんが・・・。 )
今日のこの日のために何年も待っていたんですね・・・。
スバラシイ・・・。
塗装は一切しないそうです。
このD邸は自然素材をふんだんに使用されます。
もちろん壁も左官仕上げ。
巾木も窓枠も天然木を使用します。
今から出来上がりが楽しみな家ですね。
そして明日は上棟式。 晴れるといいですね。
世界一?静かな大村湾(←先日TVで村上龍が言ってました。)です。
ホント、美しい・・・。
かなり底冷えしてきたのでこの辺で。 では。