遅ればせながら・・・
こんばんは。 先週、ブログを怠けていた岩永です。
しかし先週末の長崎はすごかったです。
しかも土曜日も日曜日も。
こんなに雪が降ったのは何年ぶりなんでしょうか。
地球温暖化なんていわれているのに・・・(笑)
さて、私のブログに何度も登場している『200年住宅』について。 この『200年住宅』、いくら議論してもたぶん、答えって出ないんだろうなと思うくらい深いです。
そこで今日は、ちょっと見方を変えてみようかと。
今現在、日本で主流の住宅ローンはリコースローン(遡及型融資)が一般的で、このローンは融資対象の不動産を取った上に、追加担保や個人保証を求めるものです。
かたやアメリカなどでは、ノンリコースローン(非遡及型融資)というものがあるそうで、このローンは仮にローン返済ができなくなったときに、担保になっている資産以外に債権の取り立てが及ばないというもの。
簡単に言えば、リコースローンは建物、土地にほとんど関係なく借主の支払い能力に対する融資で、ノンリコースローンは個人というよりは、土地、建物に対する融資かな。
例えば、35年の住宅ローンでお金を借りて、『200年住宅』と呼ばれるような高価な家を建てたとします。 しかし、20年後に家族が減り、田舎へ小さな家を建ててスローライフを送りたく、この『200年住宅』を売りに出して資金にしようとした場合、売りに出した家が購入時と同じか、ちょっと減るくらいじゃないと資金としては成り立ちにくいです。 なぜならば、あと15年返済が残っています。 この日本の住宅ローンの場合、大抵、元利金等方式のはずですから、最初の何年かの支払はほとんど利子部分。 ということは元金があんまり減っておらず、たとえ購入時と同じ金額で売れたとしても、手元に残るのは意外と少ない・・・。 そんな残念な結果になるかもしれないですね。
ちなみにノンリコースローンの場合、担保割れの状態になっても他の資産から回収が出来ないために、建物や土地に対してかなり厳密で精度の高い評価が必要になってきます。 だから、建物や土地に対する評価が落ちにくく、中古物件だからといって意外と資産価値も下らない・・・(←だからアメリカなんかでは中古市場が成り立つのでは)。 反面、金融屋さんにとってはリスクが高く、ある意味家に対して投資をするわけですから、検査等々がきつくなるのも当たり前。 そして金利がリコースローンよりも高くなるのも、当然といえば当然です。
どちらのローン方式もメリット、デメリット(←サブプラ問題なんか)があって、どちらが良いとは言えませんが、これからはどちらのローンも選択肢にならなければならないような気がします。 「自分の家は自分の代で」、と思う人にはリコースローンで良いと思うし、投資目的や住み替えを頻繁にしたいと思う人には、ノンリコースローンのほうが都合がいいような気がします。
現在のような金融不安の中、『200年住宅』を主流にするために、リコースローンのような仕組みで、借主には負担(団信みたいな保険)をかけさせておいて、ノンリコースローンのように、厳格な検査等々で建物自体にも大きな負担(←というか、機能というか)を強いてしまうローンが主流にならないことを祈るばかりですね・・・。
ちなみに、私自身『200年住宅』というものを悲観的に捉えているわけでもないし、否定しているわけでもありません。 ただ、もう少し議論の余地がありそうな気がしているだけです。 あんまり見切り発車してしまうと、高気密高断熱の時のようなことになってしまいそうで・・・。
久々に書いたくせに長くなってしまいました(汗)
ということで、では。