集成材

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先日、中国木材株式会社さんの九州工場を見学に行ってまいりました。 膨大な敷地に、膨大な量のラミナ材(←集成材用ひき板)。 圧倒されました。 このうち約6,000立米が毎月製品となって出荷されるそうです。 

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ちなみに、集成材(←構造用異樹種)とは木材(←ラミナ)それぞれの長所を特殊なジョイント(←フィンガージョイント)で強力な接着剤を用いて結合させ、安定的な強度を持たせている、いわば、木材の工業化製品です。 この技術のお陰で、大スパンの空間も木造で可能となり、木造建築の幅が広がりました。

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写真のような工程で、集成材が造られていきます。 まずは充分に乾燥させたラミナ材をプレナー(←かんな掛けのこと)し、強度ごとに裁断され、接着剤で接着します。 その後、さらに寸法調整を行い、強度等の試験を経て商品となります。



 

このメカは、材木一本一本の強度を測定し、弱点となる場所や強度のない場所を切り取るように機械に指示を出す代物です。 優れものです。 



  ←これがフィンガージョイント。



  ←数々の検査を経てJAS認定品となります。

集成材の良し悪し、好き嫌いは別として、建築の技術というのはどこまで進化していくのでしょうね。 工場内にはたくさんの検査ロットが置いてありました。 こういったメーカーさん達は日々研究をされていることが良くわかります。 

ただ、『自然志向』をうたう方々からの批判、疑問の目は相変わらず…みたいですね。 ようは、接着剤が問題になってるんでしょうけど…。 強度や耐久性、VOC化合物なんかですね…。 しかし、そんな方々も、実は見えないところに集成材やラワン合板など使っていることもしばしば…。 中にはそれが集成材であることも解らない人もいらっしゃいます。

私はそっちの方が問題かと思うけど…(汗)

なんて。

今回の工場見学を経て、改めて木材の素晴らしさを再認識した、イワモクでした。

では。

2010/04/17